Shaqe Of My Heat
第1話
〜誕生、美少女戦隊〜
ここは日本、卯月町。
その一角、卯月学園の視聴覚室では、ビデオ上映会が行われていた。
「ア、アア〜ン。」
「ア、イイ〜。」
......いくら何でも、こんな下ネタはねえ。
...失礼。
ここは日本、卯月町。
その一角、卯月学園の視聴覚室では、ビデオ上映会が行われていた。
「地球の諸君、私はケン将軍。」
「我々の星の人口増加により、地球を侵略することにした。」
「まず、ターゲットは、この日本だ。」
「皆さん、今見てもらったこの映像が、先日テレビの電波を電波ジャックして流された映像です。」
「ふ〜ん。」
「そうそう、せっかく楽しみにしてた番組だったのにさ。」
「先生、私たちを呼びだした事と、この映像と、何か関係があるんですか?」
「美雪ちゃんも、あの番組見てたの?」
「先生、どうして台詞に色が付いてるんですかあ?」
う〜ん、黄色は見辛いなあ。
「ちょっと、一度にしゃべらないで。」
そうそう、書く方も大変なんだから。
「皆さんに集まってもらったのは、外でもありません。」
「あの番組の、あの人、かっこいいよなあ。」
「ふ〜ん。美雪ちゃんは、あんなタイプが好みなんですか?」
「飯島さん、南里さん。静かに聞いて頂戴。」
「は〜い。」
「すみません。」
「さて、この映像を重く見た関係者は、対策組織を結成することにしました。」
「それと、私たちと、何か関係あるんですか?」
「あら、大ありよ。だって、その組織のメンバーがあなた達ですもの。」
「本当ですか?」
「どうしてかしら?」
「え〜〜〜。」
「私、そんなこと出来ません。」
「大きな蟻さんがどうかしたんですか?」
「.....。」
「とにかく、ウチの学長にそう言う話があって、引き受けちゃったの。」
そうそう。そうしないと話が進まないからね。
「先生、私と結城さんは、もうこの学校の生徒じゃないんですけど。」
「加納さん、それは大人の都合って奴なの。」
「...そ、そうですか。」
「日本の危機です、引き受けないなんて言う人は、まさかこの中にはいないわよね。」
ジロリと、良くない目つきで、全員を見回す静香。
「先生、私時間が....」
「加納さん、ちょっとこっちへいらっしゃい。」
「はい。」
涼子を教室の隅へつれていき、なにやら2人で話し出す。
放心したように、ふらふらと席へ戻る涼子。
「さあ、加納さんも納得してくれたわ。外には....いないわよねえ。」
「なあ、加納先輩、真っ青になってるよ。」
「何を言われたのかしら。」
「そこ、私語をしない。」
「は、はい。」
「はい。」
「さて、みんな納得してくれたところで、戦闘服を配ります。」
「戦闘服って、私たちが戦うんですか?」
「......。」
「はい、結城さんはこれ。」
構わず静香は、派手な原色のスーツを配り始める。
「加納さん。」
「.....。」
「飯島さん。」
「こ、この色は。」
「南里さん。」
「あ、私ピンク好きなんです。」
「皆川さん。」
「わ〜い。グリーンです。」
「あ、南里さん、皆川さん。色は日本語で呼んでね。」
「奈々、緑ですか?」
「え〜、じゃあ。」
「そう、ももいろよ」
それまで、顔を伏せていた、美雪が突然顔を上げる。
「じ、じゃあ、私のは。」
「もちろん、黄色よ。」
「5人....黄色。」
フルフルと、ふるえだす美雪。
「い、いやだ〜。黄色なんていや〜〜〜〜。」
「どうしたの?飯島さん?」
「黄色なんて、力だけが取り柄で、変な九州弁しゃべって、目立たないくせに、子供人気だけ妙にあって、カレーばっかり食べてる色じゃないか〜。」
妙に詳しいな。
「わ、私、そんなに大食いじゃないし、力だけが取り柄じゃない〜。」
「飯島さん、もう決まったことだから。」
「そ、そうだ、私カレーならいくらでも食べれる人知ってる。」
「飯島さん。」
強い口調で制する静香。
ふむ、たしかに心当たりはあるな。
「だめよ、あの人はゲームが違うでしょう。それにこの作者、最近アレにすっかりハマってるんだから、迂闊な事言うと、少ない下級生作品がますます少なくなるわ。」
う〜ん。いっそのこと、アレのSSに....。
ボクウ。
...うう、なにしてたんだっけ?
ああ、そうそう下級生のSSね。
「危ないところだったわ。」
エ?なにがあ?
「ダメよ、飯島さん。迂闊な事言っちゃあ。」
「でも〜、黄色なんて。」
「あら?まだ不満があるの?あなたも加納さんみたいになりたい?」
当の涼子は、放心状態のまま。
「....私、黄色大好きなんだ。」
「さて、話もまとまったところで、次の打ち合わせにはいるわよ。」
こ、怖いぞ。
「組織名は『美少女戦隊 UZUKI V』リーダーは、アカUZUKI、結城さんお願いね。」
「はい、先生。」
「あ、これからは、先生じゃなく、隊長って呼んでね。」
「はい、隊長。」
「う〜ん、結城さんは物わかりがいいわね。」
怯えているだけにも見えるが。
「この戦闘服は、普段、このブレスレットに収納されます。」
「どうやってですかあ?」
「.....。」
「どうやって収納してるんですかあ?」
おお、クリティカルヒット。
「...皆川さん。」
「はい。」
「世の中には、知らない方がいいこともあるのよ。」
「でもお。」
「み・な・が・わ・さ・ん。」
「奈々わかりましたあ。」
「そう、物わかりがいい子って、隊長好きよ。」
「この戦闘服装着の時は、こうやってこうやって。」
大きく腕を振り回しながら、ポーズを付ける静香。
「私、そんなポーズ、恥ずかしくて出来ません〜。」
「あら、大丈夫よ南里さん。恥ずかしいときは、このボタンを押すだけでいいから。」
「....じゃあ、何のためのポーズなんですか?」
「戦隊物に、変身ポーズは付き物でしょう。」
「....。」
「それで、移動はどうするんですか?」
「ちゃんと用意してあるわ、これよ。」
モニターに、映し出されるその勇士。
「おお〜〜〜。」
「大きな飛行機。」
「ちょっと、美しくないわね。」
「....プロペラ。」
「これを、運転するんですか?」
「そうそう、飛行機の操縦なんか、誰が出来るんだ?」
「大丈夫、自動操縦になってます。」
「隊長、横に新藤財閥って大きく書いてありますけど。」
「あら、学校の予算で、こんな物作れるわけないじゃない。スポンサーになってもらったのよ。」
「へ〜。新藤先輩、良くこんな物作るお金出してくれたなあ。」
「あら、私が交渉したら、すぐ承知してくれたわよ。」
「.....。」
静香さん....怖い。
その時、突然電話の音が鳴り響いた。
電話かい。
「ガチャ。」
「あら、学長。ええ、みんな素直に、了承してくれましたわ。」
「ええ、ええ、まあ。...わかりました。」
「ガチャ。」
「さあ、みんな。初出動よ。駅前で、怪人が通行人からお金を脅し取っているらしいわ。」
「せ、せこい。」
「それって、警察に任せた方がいいんじゃ?」
「つべこべ言わずに、UZUKI V出動よ。」
「あ、南里さん。」
「はい?」
「これを持って行って頂戴。」
「何ですか?これ。」
「こんな事もあろうかと、科学部に作らせた、あの怪人用の秘密兵器よ。」
「はあ、こんな事もあろうか...ですか?」
「そう、じゃあ行ってらっしゃい。」
そのころ、卯月駅前では。
「はっはっはっは、お前達の金は、この守銭奴仮面様が全ていただいてやる〜。」
はあ、緊迫感がなくなる。
「待て。」
「な、何者だ。」
「アカUZUKI。」
「アオUZUKI。」
「...キUZUKI。」
「モモUZUKI。」
「ミドUZUKI。」
「美少女戦隊 UZUKI V。」
「何〜。」
「あ〜、お地蔵様です〜。」
「奈々ちゃん、それでなくても、緊張感がなくなるんだから。」
「なに〜、UZUKI Vだと〜。よし、来い。採石場で勝負だ。」
「美雪ちゃん、どうして採石場なの?」
「戦隊物って言うのは、そう言う物なの。」
う〜ん、美雪...ひょっとしてヲタ...バキイ。
「戦闘員どもよ、かかれ〜。」
「ホイ〜。」
ドカ、バキ、グシャ。
「守銭奴仮面様、みんなやられましたあ。」
「う〜む、たった1行で、恐るべしUZUKI V。」
「さあ、覚悟しなさい。」
「モモお札ストームよ。」
「いいわね?行くわよ。」
あ〜あ、そのまんまだよ。
「ミド!」
「はい、キ!」
「よっしゃ、アオ!」
「オーライ。アカ!」
「フィニッシュ!」
「あ、お札〜〜。」
ドカ〜〜〜ン
「ケン将軍バンザーイ!」
「ふう、強敵だったわね。」
そうか〜?
「さあ、学校まで戻ろう。」
「あ、決め台詞1つ忘れたわ。」
「どんなですか〜?加納先輩?」
「この町じゃあ、2番目だ。」
「じゃあ1番は?」
「チッチッチ。」
胸を反らし、自分を指さす涼子。
ああ、ここにも1人。
「....。」
「隊長、こんな事もあろうかって、いつも、こんな事考えているのかしら?」
守銭奴仮面は、UZUKI Vによって倒された。
だが、戦いは始まったばかりだ。
戦え、UZUKI V。
がんばれ、UZUKI V。
ケン将軍の野望を砕くその日まで。
「おのれ、UZUKI V、次こそは、やっつけてやる。」
ど〜も す です。
お笑い系は、書くのに体力使うわ。。
....コミカルって言うよりも、ただの馬鹿話になっているような?
謎に包まれた、ケン将軍の正体は?(笑)
次なる怪人は?
では、次回またお会いしましょう。