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とうとう、ゆみお嬢様から書き下ろしのSSを頂きました。
当然、麗子お嬢様が主役ですが・・・・・・・
ゆみさんも出ています。 (^o^)
では、お楽しみ下さい。
麗子「ゆみさーん、待ったぁ?」
ゆみ「あ、麗子さん、いいえ、今来た所ですよー^^」
麗子「そう、よかったわ、じゃ行きましょうか。」
ゆみ「麗子さん?」
麗子「何かしら?」
ゆみ「今日は、車でなく、電車に乗って行きませんか?」
麗子「電車ですって、私、今だかつて、こんな庶民の乗るような乗り物になど乗
った事ないのよ。」
ゆみ「それなら丁度良い機会です、今日は電車で、行きましょう。」
麗子「そ、そう、まあ、あなたがそう言うのならいいわよ。
なりぽし、あなたは先に車で行ってて頂戴。」
定岡が風邪引いたのでその代役で来たなりぽし「えー、乗らないんですかぁ、今
日は特別念入りに、洗車したのに・・・^^;」
麗子「いいの、気が変わったんだから、場所は葉月町のコンサート会場ですから
ね。」
なりぽし「・・・わかりましたよぉ、そ、それでは、お気を付けて・・・グスッ」
麗子「さあ、ゆみさん行きましょうか。」
ゆみ「なんだか、悪い事言っちゃたみたいですね^^;」
麗子「気にしないで、早く行きましょ」
ゆみ「あ、ちょ、ちょっと、麗子さん^^;」
(バーン!)
麗子「い、痛ったーい、ちょっと何よこれ!」
ゆみ「麗子さん、キップ、キップ^^;」
麗子「なんですって?」
ゆみ「キップを買って、そこの改札機の挿入口から入れないと閉まっちゃうんです
よ^^;」
麗子「あら、そ、そうだったかしら」
ゆみ「ちょっと、待ってて・・・」
麗子「・・・」
ゆみ「はい、キップ^^」
麗子「あ、ありがとう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
電車(ガタン、ゴトン・・・・)
ゆみ「麗子さん、今日は誘ってくれてありがと、でも良く浜省のチケット手に入り
ましたねー。」注・・浜省(浜田省吾、作者が個人的にファンなもので^^;)
麗子「そんな事、容易い物よ、新藤財閥がちょっと動けばね^^」
ゆみ「新藤財閥ね^^;」
なんぱ男達「やっほー、彼女たちぃ、何処行くのかなー。」
麗子&ゆみ「・・・」
なんぱ男達「俺達とお茶しなーい。」
麗子&ゆみ(古い誘い方だなー^^;)
なんぱ男達「あれー、お耳が、聞こえないのかなー。」
ゆみ「・・・」
麗子「ちょっとあなた達、誰に向かって口を聞いてるのかしら?」
なんぱ男達「おぉ、口聞いたぜ、こいつ。」
麗子「私は、かの有名な新藤財閥のひとり娘、新藤麗子よ!」
なんぱ男達「それがどうした?」
麗子「あなた達みたいな下品で野蛮な人達に、私達が付いて行くとでも思ってる
の!」
なんぱ男達「なんだと、こら!」
ゆみ「キャーッ!」
??「やめろ!」
なんぱ男達「!!」
??「お前ら何してるんだ!」
なんぱ男達「ひえっ、け、けんたろう^^;;」
けんたろう「とっとと消えうせろ!」
なんぱ男達「は、はーい、消えまーす^^;;;」
けんたろう「ったく・・・」
麗子&ゆみ「・・・」
けんたろう「麗子さん、大丈夫だったか?」
麗子「あなたに助けを求めた覚えはないわよ。」
ゆみ「麗子さん・・・」
けんたろう「だって、あぶなかったぜ^^;」
麗子「私は、新藤財閥の新藤麗子よ、あんなやつらなんてお父様に言いつけれ
ば・・・」
けんたろう「はははっ、それじゃ遅いっつーの^^;
それで・・・この娘は?」
麗子「ゆみさんよ、私のお友達なの。」
ゆみ「あの、こんにちは、ありがとございました^^」
けんたろう「へえー、ゆみさんかぁ、よろしく、僕は・・・」
ゆみ「けんたろうさんでしょ、お名前は良く知ってますよ。」
けんたろう「えーっ、それはどうも・・・で、なんで僕のこと知ってるの?」
ゆみ「それは・・・」(説明するのむつかしいなー^^;)
麗子「ちょっと、あなたねぇ、もう向こうに行っててよ。」
ゆみ「麗子さんてば・・^^;」
麗子「私達、これからコンサート見に行くんだから」
けんたろう「え、ひょっとして浜省のコンサート?」
麗子「そうよ。」
けんたろう「よくチケットが、手に入ったねー。」
麗子「チケットなんて持ってないわよ。」
ゆみ「えーっ、チケット持ってないのー(@@」
麗子「大丈夫よ、心配しないでも。」
ゆみ(すごく心配だー、さっきのキップの件といい・・^^;)
けんたろう「僕も付いて行ってもいいかな?」
ゆみ「あ、私は別にかまいませんよ^^」
麗子「だめよ!」
ゆみ「麗子さんなんて事を、せっかく助けてもらったのに・・・」
麗子「ゆみさん、この人はねぇ、こうやって色んな女の子の事、ナンパして歩いて
いるんだから」
けんたろう「こ、こら麗子、何もそこまで言う事ないだろ^^;」
ゆみ「えー、そうなんですかー。」(ジィーっ)
けんたろう「いや、それはその、なんと言うか・・・つまりだ、ナンパは女の子に対
するエチケットだと・・・君達だって、声をかけられてそう悪い気はしな
いだろう?」
麗子「それは、声をかけて来る男にもよるわ、ねぇ、ゆみさん」
ゆみ「そ、そうですねー^^;」
麗子「と言う事で、あなたは私達にとって役不足というわけ、御分かりかしら?」
けんたろう「ちぇー、もう助けてなんかやらないからな」
麗子「助けてくれなくても結構よ、あなたがここから動かないのなら私達が、向こ
うに行くわ、さぁ行きましょ、ゆみさん」
ゆみ「あ、ちょっと麗子さん、待って・・・あ、あの、ありがとうございました、失礼
します」
けんたろう「あーあ、振られちゃったー^^;」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
麗子「まったくあの男と来たら・・・ロクなものじゃないわ・・」(ブツブツ)
ゆみ「あの、麗子さん^^;」
麗子(ブツブツ)
ゆみ「麗子さんてば!」
麗子「えっ、あっ、何かしら?」
ゆみ「麗子さん、ホントは、けんたろうさんのこと・・・」
麗子「な、なによ、はっきり言いなさいよ。」
ゆみ「けんたろうさんのこと、好きなんじゃありませんか?」
麗子「ちょっと待ってよ、なんで私が、あんな男のこと好きにならなきゃいけない
のよ。」
ゆみ「だって・・・」
麗子「だって・・・なによ。」
ゆみ「さっきの麗子さん、普通じゃありませんでしたもの・・・」
麗子「普通じゃないって、あ、あなたねえ、だいたいあの男が・・」
ゆみ「ほら、そうやってすぐにムキになる所が・・・」
麗子「あっ・・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「・・・」
ゆみ「麗子さん?」
麗子「・・・」
ゆみ「もう少し、素直になった方がいいと思います。」
麗子「・・・」
ゆみ「そうじゃないと、せっかく麗子さんの所に来た幸せが、みんな逃げて行って
しまいますよ。」
麗子「だ、誰があんな男なんか・・・」
ゆみ「・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
麗子「さあ、着いたわよ。」
ゆみ「時間ちょっと早かったかしら?」
麗子「そうね、まだ約束の時間には1時間程あるわ。」
ゆみ「約束の時間?、誰かと約束があるのですか?」
麗子「うふふふっ、それはまだ内緒よ、それよりもどこかでお食事でもしましょう
よ。」
ゆみ「さんせーい^^」
麗子「それじゃ、私の行き付けのフランス料理店があるから、そこ行きましょう
か?」
ゆみ「えー、フランス料理ですか・・・私、ちょっと苦手です^^;」
麗子「そ、そう・・・困ったわね。」
ゆみ「あ、じゃ今日は私の行き付けのお店に行きませんか?」
麗子「あなたの行き付けのお店が葉月町にあるの?」
ゆみ「あ、ありますよー^^」
麗子「じゃ、そこにしましょう、あなたに任せるわ。」
ゆみ「こっちですよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆみ「あ、あった、ここだー^^」
麗子「・・・」
ゆみ「麗子さん、早く入りましょうよ、私おなかぺこぺこで死にそう。」
麗子「ちょっと、何、ここ^^;」
ゆみ「何って?」
麗子「まさか・・・ここでお食事するの?」
ゆみ「そうですよー^^」
麗子「だって、なんか汚らしいわ、それに『もんじゃ焼き』って何?」
ゆみ「いいからいいから、すっごーく、おいしいんですから^^」
麗子「なんかいやだわ、やっぱりフランス料理にしましょ・・あ、ちょ、ちょっと、手
を引っ張らないでよ ゆみさ・・・あっ!」
ゆみ「こんにちはー」
店の人「いらっしゃーい^^」
ゆみ「ミックスもんじゃと梅サワーふたつずつ、お願いしまーす。」
店の人「はーい、少々おまちをー」
麗子「あー、もう頼んじゃったの^^;」
ゆみ「おーいしいんだから、ここのもんじゃ」
麗子「だから、もんじゃって何?」
ゆみ「来ればわかりますよ^^」
(ジュー・・・)
麗子「私やっぱりフランス料理のほうが・・・あ、いい匂い。」
ゆみ「うふふふ、でしょー^^」
店の人「はい、お待ちどうさまー」
ゆみ「来ましたよー^^」
麗子「こ、これ、このまま頂くのかしら^^;」
ゆみ「そうですよ、このちっちやなコテで、こうして・・・」
(ジャー)
ゆみ「はい、どーぞ。」
麗子「あ、ありがと・・」
麗子「・・・」
(パクっ)
麗子「・・・」
ゆみ「ど、どう?」(どきどき)
麗子「うっ!」
ゆみ(どきぃっ)
麗子「こ、これは・・・」
ゆみ「お、お口に合わなかったかしら^^;」
麗子「おーいしい^^」
ゆみ「で、でしょー^^」(ほっ)
麗子「こんなに美味しい物、私、生まれてから1度も食べた事無かったわ。」
ゆみ「よかったー、お口に合って^^」
YUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMIYUMI
ゆみ「麗子さん、は、早く急ぎましょう^^;」
麗子「そんなに慌てる事ないわよ。」
ゆみ「で、でもほら、もう始まっちゃう^^;」
麗子「大丈夫よ、私達が行くまでは・・・」
ゆみ「私、走って行きますからね。」
麗子「ちょ、ちょっと待ってよ・・・
・・・言っておいた方が良かったかしら・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆみ「はぁ、はぁ、ほ、ほらもう入り口に誰もいないー。
ちょっと麗子さん、はやくー、始まっちゃっているみたいですよー。」
麗子「心配しないでも大丈夫よ。」
ゆみ「あー、それと、あの・・・チケットは?」
麗子「うふふふ、それも心配なくてよ、付いていらっしゃい。」
ゆみ「心配無いって・・・あ、ちょっとまってください。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会場支配人「これはこれは、麗子お嬢さま、お待ち申し上げておりました。」
麗子「こんにちは、よろしくお願いするわね。」
ゆみ「な、何よ、これ・・・」(おどおど)
麗子「ちょっと、あなたのこと驚かそうと思っていたの。」
ゆみ「驚かすって?・・・」
麗子「今日の会場ね、借りきったの。」
ゆみ「えー、じゃ浜田省吾は?・・・」
麗子「勿論、準備しているはずよ。」
ゆみ「準備って・・・わたし達の為に?」
麗子「そうよ、さあ行きましょう。」
ゆみ「だ、だってこれって・・・あ、麗子さん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ジャーーーン)
♪〜15の時、通りのウインドウに飾ってあったギターを見た時
♪〜いなずまが俺の体駆け抜け、全ての夢が走り出し
♪〜貧しさも恋の辛さも、受け止めた真っ直ぐに
♪〜嵐のような拍手とざわめき、フラッシュライト、ヒットチャートはNO.1
♪〜サクセスストーリー、罠にみちたゲームに奪われて見失い
♪〜お前から遠く離れた、でも今夜戻っていく・・・・・bySHOGO HAMADA
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麗子「キャー、しょーごー!!」
ゆみ「・・・」
麗子「あら、どうしたのゆみさん?キャー」
ゆみ「麗子さん・・・」
麗子「え、ちょっと聞こえないわ。」
ゆみ「あのねー、これってちょっと違うんじゃなーい?」
麗子「違うって、何がかしらー」
ゆみ「だって、観客、私達だけなんですもの・・・」
麗子「そうよ、私達の為に演奏しているのよ。」
ゆみ「なんか、すごく演りにくそうなんですけど・・・^^;」
麗子「そ、そうかしら」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪〜腕組み歩くよ 夜の街 二人
♪〜踊り疲れて 少しだけ お酒も飲んで
♪〜最終電車に 遅れないように
♪〜いつもは もう駅への道を歩いている頃なのに
♪〜今夜は そっと時計を君はバッグにしまい
♪〜僕も気付かない振りで どこまでも 歩くよ
♪〜古い橋の上から 電車が行くのを見ている
♪〜少し ふるえる君の肩先 「僕のセーターかけなよ」・・・bySHOGO HAMADA
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ゆみ「・・・」
麗子「きゃーー」
ゆみ「ねぇ、麗子さん、やっぱり帰りましょう。」
麗子「えー、ど、どうして!?」
ゆみ「だって、こんなのいやだもの。」
麗子「なにが嫌なの、せっかくあなたの為を思って呼んだのに・・・
私、自分のお家にアーティスト呼ぶ事もある位よ。」
ゆみ「やっぱりコンサートっていうのは大勢の人に揉まれながら汗掻いて背伸び
してっていうのがいいの。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪〜笑顔ひとつで 君はどんな恋でも たやすく手に入れた
♪〜でも誰ひとり愛さず ただのボーイフレンド 遊び相手
♪〜貧しさの中で 壊れて消える 愛の暮らしは嫌だと
♪〜まるでショーウィンドに 自分を並べるように
♪〜着飾って 誰かを待ってた
♪〜愛が買えるなら その涙の訳を教えて
♪〜愛が買えるなら ため息の訳を教えて
♪〜偽らずに・・・・・・・・・・・・・・bySHOGO HAMADA
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
麗子「今更、そんなこと言ったって・・・」
ゆみ「ごめんね、やっぱり帰ります。」
麗子「ちょ、ちょっと待ってよ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪〜路地の影で少女が身を売る 少年達は徒党を組んで獲物を探す
♪〜プールサイド 寝そべる金持ち 真夏の街を仕事探して さまよう人・・・・
浜田「お、おーい・・・^^;」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
麗子「待ってったらー」
ゆみ「・・・」
麗子「何を怒ってるの?」
ゆみ「怒ってなんかいませんよ」
麗子「怒ってる!」
ゆみ「怒ってません!」
麗子「・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「・・・グスッ」
ゆみ「あっ・・・」
麗子「だって・・・私・・・あなたに喜んでもらおうと思ってしたのに・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「私、小さい頃から定岡やなりぽしに傅かれて来て何不自由なく暮らしてき
たわ。 私の言う事は何でも聞いてくれるし、お父様だって私の欲しいも
のは何だって買い与えてくれた。
でも、どんなにお金があっても私が手に入れられないものがひとつだけあ
ったの。」
ゆみ「お金があっても手に入れられないもの・・・」
麗子「友達よ。」
ゆみ「・・・」
麗子「瑞穂ちゃんは、みこちゃんと仲良しだし、涼子ちゃんもサークル入って楽し
そうだし真由美だってそれなりにお友達がいるでしょ・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「私は、どうしても彼女達の中に入って行けなかったの・・・
たまに入っていって話したりするんだけど、気が付くと自慢話ばっかり・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「男の子にだって・・・さっきもそうだったけど、憎まれ口ばかり叩いてる。
本当は・・・私だって・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「だから、あなたが私の初めてのお友達だから・・・」
ゆみ「・・・」
麗子「初めて私のお友達になってくれたから・・・だからつい・・・グスッ」
ゆみ「・・・麗子さん。」
麗子「・・・」
ゆみ「ごめんね、ありがと。」
麗子「ウッウッゥゥゥー、ウェー――ン」
ゆみ「ごめんね・・・」
麗子「ウェーーーン」
ゆみ「ごめんね・・・グスッ」
麗子「エー―――ン」
ゆみ「ごめんねーーウェーーン」
麗子「アーーーン」
ゆみ「ウェーーン」
麗子「ウェーーン」
ゆみ「アーーン」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1時間経過・・・・・・^^;
麗子「ヒック、ヒック・・・」
ゆみ「ヒック、ヒックッ・・・麗子さん・・・ひどい顔」
麗子「ヒック、あ、あらあなたの方がもっとひどい・・・ヒック・・・顔よ」
ゆみ「目が・・・ヒック・・・腫れてるわよ」
麗子「あなたの方こそ、鯖の目になってるわよ・・」
ゆみ「鯖の目って何よ。」
麗子「鯖の目みたいだから鯖の目って言ったの。」
ゆみ「麗子さん、鯖の目見たことあるの。」
麗子「あ、あるわよ。」
ゆみ「ど、どこでよ」
麗子「デパートに行った時に見たわ・・・缶詰コーナーで」
ゆみ「それって、鯖の味噌煮のことじゃないの?」
麗子「そ、そうよ。」
ゆみ「鯖の味噌煮缶の中には鯖の目玉なんか入ってないわよ。」
麗子「あら、私が買った鯖の味噌煮缶の中には入っていたわよ、鯖の目玉。」
ゆみ「うそよ!」
麗子「ほんとよ!」
ゆみ「うそ!!」
麗子「うそ・・・」
ゆみ「うっ・・・」
麗子「うふふふっ」
ゆみ「・・・えへへ^^;」
麗子「もう多分終わっちゃったわね・・・コンサート。」
ゆみ「・・・うん。」
麗子「もう帰りましょうか?」
ゆみ「何か悪い事しちゃったみたい、浜省さんに・・・」
麗子「大丈夫よ、私が余計にギャラ、払っとくから。」
ゆみ「麗子さん。」
麗子「えっ、何?・・あっ!」
ゆみ「・・・」
麗子「私が、ちゃんと謝っておくから・・・」
ゆみ「うん^^」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆみ「もうすっかり暗くなっちゃいましたねー」
麗子「そうね、それに寒くなってきたわ。」
ゆみ「麗子さん・・・」
麗子「何?」
ゆみ「私、麗子さんの事おうちまで送っていってあげますね^^」
麗子「いいわよ、私ひとりで帰れるから・・・」
ゆみ「いいから、いいから、さ、いきましょ^^」
麗子「あ、ありがと・・・」
ゆみ「ね、手つないでいきましょ^^」
麗子「え、ええ。」
ゆみ「それでね、さっきの事なんだけど・・・」
麗子「さっきの事って?」
ゆみ「また、しらばっくれて・・・けんたろうさんの事よ。」
麗子「だから、あれは・・・」
ゆみ「隠さなくたっていいの、私にはちゃーんと判っているんですからねー」
麗子「・・・」
ゆみ「好きなんだから、素直に好きって言った方がいいですよ、そうじゃないと後
になってすごく後悔しますから・・・
なんで、私あの時好きって言えなかったんだろうって、自分にも嘘付いて
る事になっちゃうし。」
麗子「ゆみさんにも、好きな人っているのかしら?」
ゆみ「そりゃいますよ、私だって・・・でも中学の時は言えなかった・・・
それで私すごーく後悔したの、言えば良かったって・・・だから高校に入って
新しく好きな人が出来た時、思い切って告白したんですよ^^」
麗子「それで?」
ゆみ「そのあとどうなったかは秘密ですけどね^^」
麗子「あ、ずるいわ、肝心な所言わないなんて。」
ゆみ「で、でも後悔はしてませんよ、今でも・・・」
麗子「・・・そう」
ゆみ「ですから、麗子さんも・・・」
麗子「・・・」
ゆみ「ね^^」
麗子「えぇ・・・解ったわ。 素直になるわ・・・素直になって・・・あの人に・・・
後悔だけはしたくないもの。」
ゆみ「そうそう、その意気ですよ^^」
麗子「あ、もう着いちゃったわ・・・」
ゆみ「わぁー、さすが麗子さんのおうち、大きいですねー。」
麗子「えぇ、でももうそんな事どうでもいいの。
今日はこんな家よりも、もっともっと大きな物を手に入れた気がするから・・・」
ゆみ「そうですか、私もそう言ってもらえるとうれしいです^^」
麗子「ねぇ、私のお家ちょっとよっていかない?」
ゆみ「そうしたいのですけど、もう夜も遅いし・・・」
麗子「そう、残念だわ・・・」
ゆみ「今度お会いした時はおじゃまさせてもらいますね、きっと。」
麗子「きっとよ、約束ね^^」
ゆみ「はい^^」
麗子「あ、そういえばゆみさんのお家ってどこにあるのかしら?」
ゆみ「あー、麗子さん、ほ、ほら、流れ星!」
麗子「え、ど、どこ? どこよ、ゆみさ・・・あ、あら?
ゆみさん?
・・・・・消えちゃった・・・
きっとまた来てね・・・」
コンサート・・・おしまい
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
??「ぶぁーくしょーーん! あ、あのー・・・^^;」
麗子「誰? あーー!!
なりぽしの事、会場に忘れて来ちゃったー!」
作者「ジャンジャン^^;」
おわり
by神山ゆみ
神山ゆみさんの後書き |
なりぽしさん、遅くなってごめんなさい、今試験中なものでして・・・^^;とりあえず昨日の明け方から最後の部分を仕上げまして、たった今出来たとこです。ちょっと長すぎたかなー、オチがつまらなくってスミマセン^^;でも、このお話はなりぽしさんが私の為にお部屋を作って下さったときから書き始めてずっと暖めていたものですこんなのでもよろしければ・・・