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新年早々のチャットでロッターさんから頂いた、麗子お嬢様SSです。
恋愛に不慣れな麗子お嬢様と、おろおろしている定岡が良い味出してます。
麗子お嬢様ファンの貴方、さあ読みましょう。
明日は「けんたろう」とデートだ。4月から数えると、もう数え切れないくらい彼と
は逢瀬を繰り返した。
しかし・・・まだキスの1つも、していない。
おかしい、おかしいのよ。この素晴らしい体を、目の前にしても正気でいられる男
が、居るはずが無い。
ひょっとして・・・その・・・女性が愛せないんじゃ・・・
最近、変なというか妙な本を書店で見かけて以来、そしてデートの帰り、送ってはく
れるが決して、自分に手を出さない「けんたろう」に対してついそんな言葉が脳裏に
浮かぶ。つまり・・・
「ホモ」
ちょおおっと待って、それなら私をデートに誘ったりしないわよね、そうよね。
慌てて自分の考えを拒絶する。
自分の頭の上で腕を振りまわす。
どうも最近彼「けんたろう」に対して、自分は冷静になれない。
思考が悪い方へ悪い方へと、突き進む。
それにどうも本やテレビで見れる恋愛とは、なにかこう「びみょ〜に」に違うのよ
ね。
春に動物園に行った時は助けずに笑い続けてたし、夏に遊園地へ出かけた時も助けて
くれなかったし、・・・。
あうっ、ベットにうつ伏せ少しブルーに入る。
「負けない、負けるもんですか。」
突然起き上がり「きっ」と自室の壁にかけられた鏡を見る。
「私は『新藤 麗子』よ、自分から決して告白なんか、するもんですか。」
そうよ、問題はそこなのよ。
ええ、はっきりしたわ。私はけんたろうが好きよ。ただ女の子の方から告白なん
て、・・・ちょっと恥ずかしいじゃない。なにせあれだけ散々口喧嘩を彼とし続
けたんだから。
そこまで考えて「あっ」と思う。
そうか、けんたろうもそう考えてるのね。そうよね散々馬鹿にしてきた「新藤家」
の私だから素直に告白できないのね。
「ほほほ、みてなさい。そして待っていなさい。明日の私の素晴らしい姿を。」
胸を張り部屋の中央で今度は笑いはじめた。
「明日全てに決着をつけてあげましてよ」
「な〜んか最近、お嬢様へんだよな〜。」
「あれ、どうされました?定岡さん」
麗子の部屋の前で最近妙な音が聞こえる。それについて考えている時同じく新藤家
に雇われてるメイドに声をかけられた。
「ああ、どうも。実はですね、最近のお嬢様おかしくないですか?」
後ろのドアを指差し同じ職場の人間に、自分の考えを伝える。
「ああ。あれはですね『恋煩い』っていうんですよ。」
「へっ?」
間の抜けた顔をした定岡に笑いながら答える彼女。
「今まで無かったのがおかしいんですよ。」
クスクス笑う。
「へー、あの、お嬢様が、ねぇ〜」
「これで少し『普通の女の子』になってくれるかな?」
楽しそうにそう呟きながら彼女が去ってゆく。
「・・・私は結構疲れるんですけど。」
去ってゆく彼女の後ろ姿に思わず本音を言う定岡だった。
Girl I love you Girl I love you
ぼくを変えてくれたのは きみだよ
Girl I love you Girl I love you
きみの悲しみを消してあげたい
愛だけが 愛だけが
全てではないけれど それでも
ひとりきりでは生きてはゆけない
ロッターさんの後書き |
ちょっと(かなり)ギャグになってしまった麗子SS第二弾(爆)。見事に詩と合ってない。(^^;;;
・・・え〜い煮るなり焼くなり好きにしろってんだ(爆死
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