いつも奈留を可愛がってくれているひろゆきさんから頂いた初めてのSSです。

 当然、奈留が主人公のSSです。 わぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪<喜ぶ奈留
 
 


午後4時30分、台所からお腹を空かせるメロディーが響きだした。
 なんとも軽やかで、それでいて飽きのこない音、聞いていて楽しくなる音だ。

 コンコン、カシャ、シャカシャカシャカ...トントントン...
 カチャカチャ、コト、コト、グツグツグツ...

「さてっと、あとはサラダを作ってこれを揚げるだけ。
 今日はなるぽしは6時頃帰ってくるのよね」

「母様、今日の夜ご飯はなーに?」

「奈留ちゃん、お腹空いた? 今日は、奈留ちゃんの好きな鳥の唐揚げよ」

「わーい、唐揚げだー」

『プルルルルル、プルルルルル、プルルルルル』

「あら電話だわ、奈留ちゃん出てくれる?」

「はーい....もしもし...あ、父様...うん、うん、
 ちょっと待ってね、母様、なりぽし父様からだよ」

「あら、なりぽし、どうなさったの?」

『あ、麗子さん、すいません、先程定岡さんに会ったんですよ』

「あら、定岡に、久しぶりね」

『はい、それで話しの成りゆき上、家へ招待したんですけどよろしかったですか?』

「あら、そうだったの。 それで何時頃になるのかしら?」

『はい、なりぽしは最初の予定どうり、6時頃になると思います。
 定岡さんも時間を合わせて、来るそうです』

「そう、判ったわ、まだ仕事中なんでしょ、頑張ってね」

『はい、それでは』

「あ、なりぽし.................愛してる(ボソ)」

『..................え、い、今なんて...』

「....もう、聞こえてるくせに...それじゃ..」

 今頃、電話のむこうでは、なりぽしさんが顔を赤くしてることでしょう(笑)

「....母様、お熱あるの?」

「え、ど、どうして? 奈留ちゃん」

「お顔が赤いよ」

「あ、あら..何でもないのよ...さ、ご飯の用意しましょう。
 奈留ちゃんも手伝ってね」

「は〜い」

 ここでも顔を赤くしてました(笑)

「あ、あら、いやだわ、定岡が来るのにこのおかずだけじゃ足りないわね。
 どうしましょ、今から買い物に出かけたらお夕食が遅くなってしまうわ」

「どうしたの、母様?」

「奈留ちゃん、今日ね定岡おじさんが来るの。 
 それでおかずが足りなくなっちゃったのよ...どうしましょ...」
 
「お酒は酒屋さんに配達して頂けるけど...」

「は〜い、お買い物、奈留が行く〜」

「あら、奈留ちゃん、お買い物ちゃんと出来る?」

「大丈夫だよ、奈留いつも母様のお買い物のお手伝いしてるもん」

「それじゃあ、奈留ちゃんに行って来てもらおうかしら」

「は〜い(喜)」

「(カキカキ)この紙に書いてある品物を買って来てね、それと、
 お買い物が終わったら必ず電話すること。わかった?」

「は〜い、いってきま〜〜す」

「奈留ちゃん、転ぶから走らないでいいわよ、車に気を付...あら、もう居ないわ」

 何とも行動力のある奈留ちゃんですね(笑)

「あら、奈留ちゃんこんにちは、お出かけ?」

「あ、お隣のお隣のお隣のおばちゃん、こんにちは、奈留ねお買い物なの」

「あら、そうなの、車に気を付けてね」

「は〜い、おばちゃんバイバーイ」

「今日は唐揚げ、唐揚げ、カラオケだ〜〜〜、わ〜〜〜い...
 あれ?、カラオケ?...ま、いっか(笑)」

「ニャーン...ゴロゴロゴロ」

「あっニャンちゃんだ、ニャンニャン、(クス)可愛い〜い...あれ?1、2、3、
 ニャンちゃん3匹もいる〜、欲しいよー」

「ミーミー...ニャーン...ウニャーン、ゴロゴロゴロ」

「あ、首輪に名前が書いてる...みーすけにニャースケにアイ、うにゃ(笑)
 可愛い名前だね(クス) でも、飼い猫なんだ..残念だにゃん」

「ニャーン...ゴロゴロゴロ」

「じゃあね、みーすけにニャースケにアイ...ありゃ、みーすけが寝てる(クス)
 バイバイ、ニャンニャン」

 ブロロロロロロロロロロロロロロロロ....キキイ

「奈留ちゃん、こんにちは」

「ん、あれ、ひろゆきお兄ちゃん」

「奈留ちゃん、何してたの?」

「ニャンちゃん」

「ん?、ニャンちゃん?...ああ、猫ね。 あれ?、この猫どこかで...
 あ、みーすけ、ニャースケ、アイ...何でこんなところに...」

「お兄ちゃん、ニャンちゃん達知ってるの?」

「うん、本当はもっとあっちの方に居るんだけど...まあいっか。 
 ところで奈留ちゃん、何処かへお出かけですか?」

「うん、お買い物...あ! お兄ちゃん、今何時か教えて」

「ん、今、5時05分だよ」

「あううう、お買い物が遅れちゃう〜」

「奈留ちゃん、何処までお買い物に行くの?」

「あそこの大きい看板のスーパーに行くの」

「ああ、あそこね、(まだ少し距離があるな...)
 よし、奈留ちゃん乗って、お兄ちゃんが送って行くよ」

「良いの?お兄ちゃんお仕事は?」

「ん、もう終わったよ、お兄ちゃんもお買い物に行く途中だったし」

「ホント? じゃあ一緒にお買い物しよ」

 バタン...ブロロロロロロロロロロロロロロロ......

「奈留ちゃん一人でお買い物なんて珍しいね。」

「あのね、今日ね、定岡おじさんが来るの。それで夜ご飯が足りないの。」

「お手伝いなんだよ」

「偉いね奈留ちゃん。 そうか、定岡さんが来るんだ。」

「うん、でも...奈留、定岡おじさん苦手なの、あの黒い眼鏡恐いの、
 いっつも外さないんだもん」   

「あはは。奈留ちゃん大丈夫だよ。あれは定岡さんのトレードマークみたいなものさ」

 ブロロロロロ...キキイ
 
「さ、着いたよ、行こうか。」

 バタン、バタン、

「ところで奈留ちゃんは何を買いに来たの?」

「うんとね、カラオケ」

「.....え、カラオケ? 買うの? カラオケを? え、でもここって....」

「あのね、あのね、鳥のカラオケなの、ここでお肉買うの」

「鳥の...カラオケ?...お肉..!!
 奈留ちゃん、唐揚げのお肉を買いに来たんだ」

「うん、奈留ね、唐揚げ大好きなの」

「(ははは、奈留ちゃんカラオケと唐揚げの違いに気が付いてないな...こりゃ)」

「んにゃ? お兄ちゃん?」

「ん? あ、そう、お兄ちゃんも好きだよ、作るのも好きだし」

「お兄ちゃん、唐揚げ出来るの、すごーい」

「今度、お兄ちゃんが作った唐揚げ、食べてみるかい」

「うん、奈留食べたーい、絶対に作ってね」

「あはは、まっかせなさーい。でも、奈留ちゃんも絶対食べてね、約束だよ」

「うん、約束ね」

「それじゃ...あれ?」
 
 ピロロロロ、ピロロロロ、ピロロロロ.....

「電話だ...奈留ちゃん、ごめんちょっと待っててね」

「うん」

「もしもし、はい、はい....え〜〜〜、これからですか、でも今は...
 はい...はい...分かりました、じゃあこれから向かいます。」

「ちぇ、電源切っとくんだった...奈留ちゃん...ごめん、仕事が入っちゃった」

「お仕事なの、お兄ちゃん可哀想」

「あははは、まあいつもの事だから...でもまずは、お買い物終わってからね」

「いいの? お仕事」

「いいの、いいの、で、何を買うの?」

「んとね、この紙に書いてるの」

「えーと、鳥もも300gが2パックね、じゃあお肉コーナーに行こうか」

「お兄ちゃん、お肉コーナーあっちだよ」

「あらら、反対に行くとこだった」

「えーっと...あ、あった、奈留ちゃんお肉ここだよ...て、いないし...
 奈留ちゃん? あっれ〜どこ行ったんだろ、ま、まさか迷子になったんじゃ...」

「あ、お兄ちゃん」

「うわ!! 奈留ちゃん....お菓子コーナーに居たのね...ハハハ」

「どうしたの?」

「いや...それより、お肉買わないとね」

「は〜い」

『いらっしゃいませ。(ピ! ピ!)698円です。 ありがとうございました』

「奈留ちゃん、お買い物終わったね」

「うん、終わったね。 エへ」

「じゃあ、お兄ちゃんもう行くからね」

「うん、お兄ちゃんお仕事頑張ってね」

「うん、それじゃあ...あ、そうだ、奈留ちゃん、はい、これ」

「あ〜〜、クマさんクッキー、お兄ちゃんいいの?」

「いいよ、奈留ちゃんいい子さんだからお兄ちゃんからのご褒美だよ。
 ごめんね送ってあげられなくて、気を付けて帰るんだよ」
 
「ううん、大丈夫だよ...お兄ちゃん、ありがとう...」

 チュ・

「あはは、奈留ちゃんはオマセさんだね、ありがとう。
 じゃあね、いってきます」

「うん、お兄ちゃんいってらっしゃい」

 バタン、キュルルブォン....ブロロロロロロロ...

「奈留も電話〜」

 ピポパ...プルルルルルル、プルルル、

『もしもし、麗子よ』

 麗子さん、昔の癖がまだ残ってるようですね、直さなきゃ。(笑)

「もしもし、麗子母様、奈留だよ」

『あら奈留、お買い物はちゃんと出来たかしら』

「うん、ちゃんと出来たよ、これから帰るね」

『急がなくていいからね、車に気を付けて帰ってくるのよ、知らない人に声を
 掛けられても付いて行っちゃ駄目よ』

「大丈夫だよ母様、奈留は子供じゃないんだから」

『(何を言ってるの、奈留は子供でしょ)ふふふ、分かったわ、気を付けてね」

「は〜い、じゃあね」

 ガチャ。

「では奈留もお家へ帰るのだ」

「あ、そうだ、帰りもニャンちゃんに会って行こうかな」

「ニャンちゃんって唐揚げ食べれるのかな? とり肉だから大丈夫だよね、たぶん」

「ふう、ふう、この坂を登ればニャンちゃんに会えるです...」

「.....あれ?、ニャンちゃん...?」

「ニャーン」

「あ、いた。 にゃ? みーすけだけなの、ニャ−スケ、アイは?」

「ニャーン...ゴロゴロゴロ」

「ふふふ、お前に聞いても判らないよね...あれ、目が光ってるよ...」

「あうう、もう暗くなってきてる...」

「母様が心配するからもうお家に帰るね、バイバイみーすけ」

「これ以上暗くなると恐い恐いです、走って帰ろう」

「...ハアハア...ハアハア...疲れたです...」

「ニャーン」

「うわ!...みーすけ...お前付いて来たの、びっくりしたよ」

「あれ、どこ行くの?...あれれ、壁の隙間に入ってっちゃった...     
 みーすけもお家に帰るんだね、バイバイ」

「もう少しでお家です......あれ、父様だ」

「父様〜」

「奈留、ただいま。どうしたの、こんな時間にお外に居るなんて」

「あのね、あのね、お買い物に行ってたの、母様のお手伝いなの」

「そうか、奈留は良い子だね。 さ、お家に入ろう」

「うん」

「ただいま〜、母様お肉買って来たよ〜」

「あら、おかえりなさい、奈留ありがとうね」

「ただいま麗子さん」

「あら、なりぽしも一緒だったのね、おかえりなさい」

「麗子さん、今日の晩ご飯は何ですか?」

「今日は鳥の虚揚げよ。さ、奈留も晩ご飯作るのてつだってね」

「は〜い」

「あら、奈留このお菓子どうしたの?」

「あのね、ひろゆきお兄ちゃんにね買ってもらったの」

「ひろゆきさんに会ったのね」

「うん、奈留がお買い物手伝ったご褒美だってくれたの。一緒にお買い物したんだよ
 でもまたお仕事が入ってひろゆきお兄ちゃん行っちゃた」

「そうなの...ひろゆきさんも大変ね」

「今度ひろゆきさんに会ったらちゃんとお礼を言うのよ」

「うん」

「あ、奈留、もう出来るからご飯よそってね」

「は〜い」

『ピンポーン』

「あら、なりぽし、定岡じゃないかしら、出てくださる」

「はい」

 ガチャ
 
「あ、いらっしゃい、定岡さん」

「こんばんは。 なりぽし、すまなかったな突然」

「いえいえ」

「いらっしゃい定岡、お久しぶりね」

「あ、お嬢様、お久しぶりです、突然お伺いして申し訳ありません。これお土産です」

「あら、ビールとアイスじゃない、悪いわね定岡」

「あ〜!! 定岡さん、なりぽしの好物を覚えてくれていたんですね〜、
「しろくま」を買って来てくれるなんて嬉しいです〜」

「お前の為じゃない、奈留ちゃんにだ!」

「あうう...奈留、はいこれ、ちゃんとお礼言うんだよ...」

「定岡おじちゃんありがとう...なりぽし父様、どうしたの?元気ないよ」

「ふ〜、まったく...なりぽし、いつまでそうしてるつもりなの、
 定岡に上がってもらいなさい」

「あ、そうでした...すいません定岡さん、どうぞ上がってください」

「あははは、なりぽしも相変わらずだな」

「さ、奈留、お夕食を運びましょう」

「は〜い」

「定岡おじちゃん、ご飯どうぞ」

「お、奈留ちゃんありがとう、上手そうだな〜」

「今日は奈留がお買い物に行ってくれたのよ」

「奈留ちゃん良い子だね」

「奈留、良い子良い子、では、いただきましょう」

「「「「いただきます」」」」

「(なりぽし父様、後で一緒に「しろくま」食べようね)」

「な、奈留〜〜〜」


こうして、なりぽし家の夕食は、笑い溢れる楽しい一時を過ごしたのでした。




[あとがき]

こん○○は〜♪

作者(?)のひろゆきです。

私の書いたSSは如何だったでしょうか?

今回の「奈留SS」[初めてのお使い]は私の初めての作品(?)なのですが

はっきり言って、大変でした。

物書きの経験が無い上に、文才もない...こんなんで本当に書ききれるのか不安でした。

おまけに私は、SSメインの「奈留」のことをまったく知らないんです。

どういった感じのキャラなのか知らないで書いたので、「奈留」を知ってる方には不満?

も出てくるでしょうが、大目に見て下さい。

では最後に、最後まで読んでくれた方々、ありがとうございます。

5月、梢を渡る風と共に/May wind around the trees
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